唐津七ツ釜をご存じでしょうか。
七ツ釜は、玄界灘の荒波に浸食されてできた自然の芸術品です。七つの洞窟が並ぶ断崖は、まるで巨大なカマドを連想させ、その神秘的な景観は訪れる者を魅了します。
洞窟の中に入ると、柱状節理と呼ばれる六角形の玄武岩が規則正しく並び、自然の力強さと美しさを感じさせます。
七ツ釜の上部は草原が広がり、展望台からは絶景を一望できます。
晴れた日には、遠く壱岐や対馬まで見渡せることもあります。遊歩道も整備されており、散策を楽しむことができます。
この地は、フリーダイバーのジャック・マイヨールが訪れたことでも知られています。彼は1927年に上海で生まれ、幼少期に佐賀県唐津市の七ツ釜で初めてイルカと出会いました。
この経験が彼の人生に大きな影響を与えました。彼のダイビングスタイルは、ヨガの禅の精神を取り入れたもので、心身の調和を重視したものです。
2001年にイタリアのエルバ島で亡くなりました。心よりご冥福をお祈りいたします。
マイヨールは、1976年に人類史上初めて素潜りで水深100メートルを超える記録を達成しました。この偉業は、彼が49歳の時のことです。
彼はまた、1988年に公開されたリュック・ベッソン監督の映画『グラン・ブルー』の主人公のモデルとしても知られています。
彼はこの場所、七ツ釜の美しさに魅了され、何度も訪れたと言われています。
七ツ釜の近くには、釣りを楽しむ人々も多く訪れます。特に岬の北端にある土器崎神社は、神功皇后が朝鮮出兵の戦勝祈念の際に土器を捨てた場所として伝えられています。
七ツ釜への行き方は以下の通りです。
電車とバスを利用する方法: 福岡市からJR筑肥線に乗り、唐津駅または西唐津駅で下車します。唐津駅または西唐津駅から昭和バスの「湊・呼子線」に乗車し、「七ツ釜入口」バス停で降ります。バス停から七ツ釜までは徒歩約30分です。
車を利用する方法: 福岡市から長崎自動車道を利用し、多久ICで降ります。そこから唐津市街地を経由して約60分で七ツ釜に到着します。
七ツ釜は、玄界灘の荒波によって形成された美しい洞窟群で、国の天然記念物にも指定されています。遊覧船で洞窟内を見学することもできます。
七ツ釜を遊覧船で楽しむには、呼子港から出航する「イカ丸」に乗るのがおすすめです。
所要時間は約40分で、出航時間は9:30から16:30まで1時間ごとに運航しています。
料金は大人2,000円、小人1,000円です。洞窟の中まで入ることができ、玄界灘の荒波に浸食された美しい景観を海上から楽しむことができます。
もう一つの選択肢として、地元の漁船「さちまる」もあり、こちらは洞窟の奥まで入ることができるため、より近くで七ツ釜の迫力を感じることができます。
料金は大人1,000円、中学生以下500円で、4月下旬から10月中旬の土日祝日に運航しています。
どちらの船もそれぞれの魅力があり、唐津七ツ釜の美しい景観を存分に楽しむことができます。
七ツ釜の魅力は、その自然の美しさだけでなく、歴史や伝説にも彩られています。唐津2つめのご紹介です。
訪れるたびに新たな発見があり、その魅力は尽きることがありません。